
あなたは「ホーカーセンター」という言葉を聞いたことはありますか?
シンガポールではかなり一般的なこの言葉、実は屋台街を意味しているのです。
ホーカー(Hawker)とは「屋台」という意味で、以前は個別の屋台が路上に点々と存在していたものを、衛生面の品質向上を目的とした政策によって、屋台街のような形で一箇所に集められたというのが経緯です。
シンガポールのホーカーセンターというと、エアコンのない半屋外型の施設で、街中のいたるところに見受けられるローカル感たっぷりの場所です。
このホーカーセンターではシンガポールローカル料理以外に、シンガポールと縁が深い中華系やマレー系、インド系料理はもちろん、果物から作ったフルーツジュース系のお店、そしてなんと場所によっては日本料理や韓国料理だってあるのです。
値段もだいたい$S5〜10くらいのレンジで、シンガポールの物価から考えたらとても安く、そして街中のどこにでもある気軽さから、家ではあまり料理しないで、ホーカーセンターで食事を済ませてしまうシンガポリアンもたくさんいます。(私もそうでした^^;)
正直、どこのホーカーセンターの店構えも似たようなものなのですが、その中でも、ここは絶対訪れた方が良いという超メジャーというところや、他では見つからないようなフードを提供しているホーカーセンターを中心に紹介していきたいと思います。
ラオパサ フェスティバル マーケット
シンガポールのランドマーク「マリーナベイサンズ」もあるマリーナベイエリアから、歩いて数分のすぐ近くにあるホーカーセンターが、このラオパサです。
(街中のいたるところに、他の観光地と合わせてラオパサへの案内看板もある位、有名です。)
ここらへんのエリアはラッフルズプレイスと呼ばれるオフィス街で、高いビルが立ち並んでいるエリアであり、そこに突如現れる、目を引く1階建ての開放的な建物がラオパサ フェスティバル マーケットになっています。
2014年に大幅リニューアルされ、おしゃれな雰囲気の、清潔なホーカーセンターになっているので、安心して訪問できると思います。
とても広いホーカーセンターですし、食べることのできる料理の種類も豊富ですが、筆者のおすすめはThunder Tea Rice。
深緑色のスープに一瞬びっくりしてしまいますが、シンガポール版お茶漬けのイメージです。
こってりした味付けや脂っこいローカルフードが多い中、こちらのThunder Tea Riceは、野菜とハーブ中心に作られており、味付けもさっぱりした、とってもヘルシーな食事なのです!
食物繊維も多く、どちらかというと薬膳料理っぽい雰囲気です。
薬膳料理とは言いつつ、とても食べやすいのでオススメです。
ラオパサは夜になると、隣のBoon Tat Streetで串焼き料理であるサテの屋台もオープンするので、時間が合えばそちらも訪れてみてくださいね。
▲筆者が食べたThunder Tea Rice。この美味しさは一度食べたら忘れられない味です!
<ホーカーセンター情報>
Lau Pa Sat Festival Market | |
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住所 | 18 Raffles Quay |
最寄駅 | MRT Raffles Place |
マックスウェル フードセンター
チャイナタウンのすぐ近くに位置するこちらのホーカーセンター「マックスウェル フードセンター」は、見るからにローカル感溢れる、何の変哲も無いホーカーセンターなのですが、ここには一つ大きな目玉があります!
その名も「天天海南鶏飯(Tian Tian Hainanese Chicken Rice)」というチキンライスのお店。
マックスウェルはそこまで混んでいるホーカーセンターでは無いのですが、このお店の前だけに、明らかに人が並んでいるので、すぐに見つかると思います。
こちらは何と、ミシュランガイド・シンガポール版の、リーズナブルで質の高い料理を提供しているお店に与えられる「ビブグルマン(Bib Gourmand)」に選出されたことがあるのです。
ホーカーとミシュラン・・・両極端な言葉が結びついているのは、すごいことですよね。
このチキンライス、筆者も一度試してみて、美味しいには美味しかったのですが、正直、他のお店のチキンライスとの味の違いがよく分からずでした^^;
実際のお味は、ぜひあなた自身で試してみてください!
お値段は、SサイズS$3.5、MサイズS$5です。
そして、天天海南鶏飯だけがよくマックスウェルの象徴として紹介されますが、ここには実はもう一つお勧めの店舗があります。
それは「ラーメン大将」。
ここでは「魚介つけ麺」(S$8.8)をぜひ食べてみてください。
このつけ麺は最近改良が加えられ、以前は普通のラーメンと同じだった麺が太麺になり、そして麺の量もかなり多くなっています。
チャーシューも味玉も美味しいし、豚骨スープはとてもホーカーのレベルとは思えないレベルです。
S$2で豚骨スープを足してもらえ、この豚骨スープを残った魚介出汁に混ぜると、とても美味しいです。
もう一段階、別のお味を楽しみたい方にはオススメです!
ちなみに紅しょうがだけでなく、小梅が取り放題になっています。
さらにホーカーにしては珍しく、おしぼりまでもらえちゃいます。
お味もサービスも満足なこちらのラーメン大将もぜひお試しください!
<ホーカーセンター情報>
Maxwell Food Center | |
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住所 | 1 Kadayanallur Street |
最寄駅 | MRT Chinatown |
アモイ ストリート フードセンター
こちらアモイ ストリート フードセンターは、Tanjong Pagarというビジネスエリアに位置している2階建てのホーカーセンターです。
こちらにもありとあらゆるホーカーがズラーッと並んでいますが、その中でも筆者がオススメしたいのは、シンガポール人オーナーによる「牛なみ」。
なんとホーカーセンターで、ローストビーフが楽しめてしまうんです!
こちらで提供されているお肉はしっとりとして柔らかく、旨みもあり、量もボリューミーです。
日本人が食べても文句のない、とても美味しいローストビーフでした。
良質なお肉で、お肉好きにはたまらないと思います。
ご飯は日本産という点も地味にポイント高し、こちらも言わずもがな、美味しいです。
ご飯には甘辛ダレ、肉にはサワークリームがかかっており、温泉卵と相まって、とても洒落た味わいになってます。
地味に感動したのは、お肉の上のカイワレです。
ローカルにはカイワレは要らないという方が多い中、よくここまで「日本」を再現してくれたと思います。
値段は、このクオリティでS$10です。
ローストビーフを他で食べれば、こんな値段では済まないので、とてもお得です。
<ホーカーセンター情報>
Amoi Street Food Center | |
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住所 | 7 Maxwell Road |
最寄駅 | MRT Tanjong Pagar |
Block 28 Dover Cresent フードコート
28 Dover Cresent Food Courtは、都心から少し離れた、MRT Buona Vista近くのロケーションに位置する、隠れた名?ホーカーセンターです。
このホーカーセンターの中での筆者一押し屋台は、ラーメン屋さん「和魂ラーメン」です。
こちらは本店がPasir Risにあり、その分店を屋台として出店した形となります。
面白いポイントは、東京ラーメン、横浜ラーメン、和歌山ラーメン、博多ラーメン、熊本ラーメンなど、細かいジャンル分けがされているところです。
日本でもなかなか一つの店で、こういったバラエティーあふれるメニューは見た事ありませんよね。
基本の具はどのラーメンも一緒なのですが、スープを少しづつご当地用に変えてあるようです。
博多ラーメンの豚骨は大きな圧力釜で炊いていて、臭みはなく、クリーミーで本格的な味わいです。
麺に関しては、黄色い麺と白い麺のどちらかが選べます。
どちらの麺も喉越しがツルツルで、とても美味しいです。
東京ラーメンも食べた事がありますが、あっさり澄んでいて、こちらもなかなかでした。
値段はS$6.8からと、かなりリーズナブルです。
新作も精力的に開発してるようなので、是非定期的に足を運んでみてくださいね。
そしてもう一つのオススメ屋台は、和魂ラーメンの横に見つけた、ドイツソーセージとパンのお店です。(店名を忘れてしまいました…)
ここはなんと15年以上も前に、チャイナタウンの路上で屋台を出していたお店なんだそうです。
場所を変えて、ひっそりと続くこのお店では、本場ドイツの味を楽しめますよ。
ここのプリッツェルは、もっちりとしてとても美味しいです。
ただ、本場仕込みだからなのか、大粒の塩がたっぷりとふりかけてあって、容赦なくしょっぱいです。
ザワークラウトも同じく、しょっぱめです。
ビールと合わせれば、そんなに気にならないのかもしれません。
ソーセージはジューシーで舌が唸る美味しさです。
値段ももちろんリーズナブルなので、こちらもぜひお試しください。
<ホーカーセンター情報>
Block 28 Dover Cresent Food Court | |
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住所 | Block 28 Dover Cresent |
最寄駅 | MRT Buona Vista |
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ローカルの方にも、外国人の方にも長く愛されるホーカーセンター達。
一つ一つ注意深く見ていけば、それぞれのホーカーセンターにも、似たような顔ぶれの中に、個性的な目玉のお店があるはずなので、ぜひご自身のお気に入りの一店を探し出してみてくださいね。