電気や水道、ガス、インターネットなどについては、生活する上で基本となるものなので気になるところですね。
シンガポールでは、近隣のアジア諸国と比較すると、電気・水道・ガス・インターネットの事情は非常に良いと言えます。
断水や停電もほとんどありません。
ただ、日本と事情が異なりますので、ひとつずつ説明していきましょう。
電気事情
シンガポールでは、電気の供給は安定しており、停電もほとんどありません。
しかし、電圧やコンセントの形が日本とは異なります。
日本の電化製品を持ち込んで使用する場合は、注意が必要です。
電圧
日本の110V/周波数50−60Hzに対して、シンガポールの電圧は230V/周波数50Hzです。
日本から持ち込んだ電化製品を使用するためには、一部を除いて変圧器が必要になります。
変圧器は対応量が様々です。
持ち込む電化製品に応じてどの変圧器が適当か、お店の人からアドバイスを受けることをおすすめします。
変圧器の対応量が電化製品に合っていないと、その電化製品は使用できません。
電化製品によっては、とても重くて大きな変圧器が必要になります。
変圧器が大きい場合は、電化製品と共に変圧器の設置場所も考慮しながら選びましょう。
最近では、120V/230Vの両方に対応している便利なユニバーサル仕様の電化製品が増えてきています。
iPhone等の携帯電話やパソコンは、シンガポールの電圧に対応している場合があります。
引っ越しする前に、ご家庭に合った電化製品や変圧器があるかどうか確認してみましょう。
余談ですが、シンガポールの賃貸住宅は、家具や電化製品付きのことも多くあります。
引っ越しの際に、日本から何を持っていくかの選定が重要になります。
コンセントの形
シンガポールのコンセントの形は、日本と違う形の2股(Cタイプ)と3股(BFタイプ)の2種類があります。
電化製品のプラグの形と家のコンセントの形が合わなければ、変換プラグが必要になりますので、事前に確認しておきましょう。
変換プラグは、身近にあるお店に安価で売っていますので、手に入りやすいです。
電気料金
1か月の電気料金の目安は、3人家族の場合は約120ドル、1人暮らしの場合は約40ドルです。
シンガポールは、年中暑いため、家にいるときには1日中クーラーを使用している人が多いのです。
クーラーを使用すると、電気代が割高になる可能性があります。
1日に何時間くらいクーラーを使用するかということによっても、電気料金は大きくかわってきます。
電気代の請求書は、毎月自宅に届けられます。
支払いは、ネットバンキングや郵便局窓口、公共料金支払い端末のSAMやAXSで可能です。
水道
シンガポールの水道水は、マレーシアからの輸入がほとんどです。
近年では、シンガポールにある貯水池の利用や下水を浄化して水道水を確保する方法が取られています。
各家庭への水の供給は、政府機関の公益事業庁PUB(Public Utility Board)が行います。
支払いは、家庭用のガスと同じように使用量に応じてSPサービス社から請求書が発行されます。
水質は、WHO(世界保健機関)の国際標準を満たしていて、蛇口先端に浄水フィルターの設置や沸騰させなくても飲むには問題がないとされています。
水道水は、高度返金血64mg/Lとなっているため軟水です。
現状では、味やにおいの観点から水道の水を直接飲むことは少なく、前述の方法やミネラルウォーターの購入、ウォーターサーバーを設置する方法が普及しています。
スーパーでは、シンガポール産や外国ブランドの幅広いミネラルウォーターが販売されています。
箱買いする人も多く、配達システムがあるウォーターサーバーも人気となっています。
ガス
シンガポールでは、2種類のガスが一般的です。
家庭用ガスは、都市ガスかプロパンガスのどちらかです。
どちらも、普通にコンロを使用してガスが使えます。
多くの住宅はコンロも設置されているところが多いです。
都市ガスは、SPサービス社から毎月発行される請求書に基づいて支払いをします。
ガスパイプが自宅につながるため、ガスボンベを置くスペースは必要ありません。
プロパンガスは、ボンベの設置場所が必要ですが、大抵は、コンロ下のスペースが使われています。
ガスボンベの値段は、1本12kg容量のもので、配達の費用を含めると30−40ドルほどになります。
ガスがなくなったときには、業者に電話をしてガスボンベを交換してもらいます。
昼夜問わず、わりとすぐに持って来てくれるので、あまり不便はありません。
シンガポールでは、ガスボンベのことを「シリンダーガス」または「LPGガスシリンダー」と呼ぶのが一般的です。
料理するという観点からみると、IHも普及していますので、IH対応の物件を希望する場合は、探すことが可能です。
インターネット
シンガポールでは、インターネットを利用するには、現地プロバイダーと契約する必要があります。
プロバイダー
日本語対応も可能な日系プロバイダーを希望の人は、NTTnetが唯一の日系プロバイダーです。
申込みからアフターケアまで日本語でも対応が可能です。
Singtel
https://www.singtel.com
Starhub
http://www.starhub.com/personal.html
M1
https://www.m1.com.sg/themes/M1/MobilePage.html
MyRepublic
https://myrepublic.net/sg/
ViewQwest
https://viewqwest.com
NTTシンガポール
https://www.sg.ntt.com/jp/services/network.html
接続方法
インターネットの接続方法は、光回線、ケーブル回線、無線LAN(WiFi)の3種類から選べます。
家庭用プランは、光回線での高速通信サービスが普及しており、WiFi環境を利用することもできます。
Singtel、Starhub、m1では、モバイル端末向けの移動体通信サービスを提供しているので、ブロードバンドを合わせて申し込むことで、お得なプランが選択できます。
無料WiFi
シンガポール政府が整備している無料のWiFi「Wireless@SG」があります。
空港を初め、主要MRT(地下鉄)の駅、ショッピングセンターなど、3000以上のホットスポットで利用可能です。
無料WiFi速度は最大2Mbpsで、現在シンガポール政府はWiFiを利用できる場所の拡大を図っており、2020年までには、すべてのMRTで使用できるようになる予定です。
Wireless@SG
https://www.imda.gov.sg/wireless-sg
Wireless@sgの登録方法
Wireless@sgを利用するには、Wireless@sgを使うためのIDとパスワードが必要です。
空港のインフォメーションカウンターで、パスポートを提示すれば取得できます。
その後、ユーザー登録するために、Singtel、Starhub、M1のどれかから、利用するキャリアを選択します。
申請方法は、キャリアサイトからのオンライン申し込み、Wireless@SGアプリからの申込み、カスタマーサービスセンターでの申込みの3種類です。
また、Wireless@SGアプリをインストールしておくと、WiFiスポットで検索できたり、自動接続できたりします。
まとめ
シンガポールに住むための基盤となる電気・水道・ガス・インターネット事情についてお話しました。
日本と違うところもたくさんありますが、基本的に日本のレベルと同等かそれ以上の環境といえます。
特に、不便を感じずに生活できるレベルで安心です。