
住む場所としても、観光地としても、とても快適な近代都市シンガポール。
シンガポールで移動するにあたって、バスやタクシーなど交通手段がいくつもありますが、今回はMRTと呼ばれる、日本でいう地下鉄のような公共機関について紹介したいと思います。
MRTはMass Rapid Transitの略で、シンガポール国内ほぼ全域に張り巡らされており、今もなお新しい駅や路線が作られ続け、さらに便利になり続けている公共機関です。
更に上記で「地下鉄」と例えましたが、場所によっては地上に出て走っている箇所もあります。
しかしながら地上の場合は高架線上を走っているため踏切がありません。
そのほか、MRTホームの、電車への乗り口付近にもホームドアが設置されており、電車が到着した時しかドアが開かないようになっています。
このように踏切侵入や、路線への転落など、不慮の事故などが起きないように、安全性抜群なのがシンガポールMRTのすごいところでもあります。
今回はMRTの乗り方や路線、禁止事項について紹介したいと思います。
シンガポール「MRT」の乗り方
MRTに乗る際はまず、MRT駅の改札近くのチケットマシーンでチケットを購入しましょう。
MRTのチケットには下記の3種類があります。
・スタンダード チケット(Standard Ticket)
片道一回限りのノーマルなチケットです。
・シンガポール ツーリスト パス(Singapore Tourist Pass)
旅行者向けでMRT以外にも路線バスが乗り放題になります。1日券から3日券まで用意されています。
・EZ-linkカード
シンガポールに長期滞在する方にオススメのカードです。
チケット販売機でチャージ可能で、MRTに乗車する際は、改札のゲートにあるタッチセンサーにカードをタップすれば、カードのチャージ金額から自動で運賃が引かれます。
日本でいうPASMOやSuicaみたいなものをイメージしてもらうと分かりやすいかと思います。
EZ-linkカードはどこのMRT駅のチケットオフィスでも購入することができ、初回購入時は12ドルかかりますが、そのうちカード本体の値段は5ドルだけで、後の7ドルはそのまま運賃に使用することができます。
EZ-linkカードを使用すると、スタンダードチケットよりも安い運賃で乗車することができるので、ある程度長い間シンガポールにいる場合、もしくは頻繁にシンガポールに訪れる機会がある方には、とてもおすすめなカードです!ちなみに、EZ-linkカードは、MRTだけでなくバスの運賃支払いにも使用できます。
MRTの現在のマップとこれからの予定
それではシンガポールのMRTの地図をざっと見てみましょう!
東京23区並みに入り組みすぎている路線というわけでもなく、それでいてシンプルすぎず、シンガポール全土どこでも網羅していて、自分の目的地がどこであってもアクセスするにはとても利便性が良い路線です。
画像の色付き太線の路線は2019年6月現在運行している路線で、点線の路線はこれから開通予定の路線です。
現在は主要5つの路線から成り立っています。
イースト ウエスト ライン(Green Line)
シンガポールを東から西へ横断している路線です。
東はシンガポールの空の玄関口であるChangi Airportから、西は工業地区であるTuasエリアまでカバーしています。
ダウンタウンエリアだとビジネスエリアであるRaffles Place駅やTanjong Pagar駅にも通っていますよ。
ノース イースト ライン(Purple Line)
シンガポールを南から北へ横断している路線です。
南はユニバーサルスタジオシンガポールなど位置しているエンターテイメントの島・セントーサ島の玄関口であるHarbour Front駅、北は住宅街エリアであるPunggol駅まで伸びています。
間にはシンガポールリバー沿いのにぎやかな飲み屋街であるClarke Quay駅や、インド色溢れるLittle India駅にも通っています。
ノース サウス ライン(Red Line)
シンガポールの南からぐるっと反時計回りに北側まで行って、ウェストコーストの間くらいまで通っている路線です。
シンガポールの大統領官邸IstanaがあるDhoby Ghaut、プチプライスの若者向けショッピング街のSomerset、そして高級ブランドショップが立ち並ぶ、日本の銀座のようなエリアOrchardと3つの連続した駅をカバーしているのはこの路線だけです。
サークル ライン(Yellow Line)
シンガポールの中間あたりをぐるりと円型(実際はそこまで綺麗な円型ではないようですが…)に通っている路線です。
他の路線に比べると、少しばかりインパクトに欠ける路線ではありますが、他の路線ではカバーできないようなエリアにもきちんとアクセスできるようになっている、痒いところに手が届くような路線です。(笑)
大きなスポーツ大会が行われる巨大ドームがあるStadium駅や、シンガポール一カオスでシュールなテーマパークと言われているHaw Par Villa、シンガポール初の世界遺産であるボタニックガーデンをカバーしている路線も、このサークルラインだけです。
ダウンタウン ライン(Blue Line)
つい2〜3年前まで、Chinatown駅からBugis駅までの6駅しか通っていなかったこのダウンタウンラインも大幅に延長され、シンガポールの中心地から東西の住宅エリアまで、大きく網羅されている路線になりました。
シンガポール「MRT」での禁止事項
綺麗でクリーンなシンガポールでは、罰則が厳しいことも有名です。
MRT車内や駅構内では、下記の行為が罰金対象になるため、確認しておきましょう。
- 飲食:罰金500ドル
- 喫煙:罰金1,000ドル
- 可燃液体の持ち込み:罰金500ドル
- ペットなど動物の持ち込み:罰金500ドル
- ドリアンの持ち込み:罰金500ドル
最後のドリアンの持ち込み、というところもわざわざ禁止事項に上がっているところが南国らしいですよね(笑)
これらの禁止行為を監視するため、警備員のような人たちがそこら中を回っている…というわけではなく、普段MRTを利用する分にはそこまでプレッシャーはかかるものではありません。
それに、テイクアウトした飲み物を手で持って乗車する(けれどあからさまに飲まない)のような、軽めの行為をしている人は頻繁に見受けられ、この程度であれば特に罰則も受けることもないので、それなりにフレキシブルに運用されているルールのようです。
これらの禁止事項は参考程度に、頭の片隅にでも留めておいてください。
まとめ:シンガポールのMRT
いかがでしたでしょうか?
年々路線が拡大していき、ますます便利になっていくシンガポールのMRT。
価格も、片道高くて2-3シンガポールドル、EZ-linkカードを使用すればさらに割引も適用されるので、とても安価に利用できるのも嬉しいポイントです。
シンガポールにお越しの際は、移動手段としてぜひMRTを活用してみてくださいね!