シンガポールには、様々な民族が集まっており、異なる文化や習慣を体験できます。
祝日も中華系・マレー系・インド系のものがあり、興味深いです。
各文化の祝日と結婚式やお葬式の礼儀なども合わせて、詳しくお話しましょう。
シンガポールの祝日
2018年のシンガポールの祝日を表にまとめました。
多彩な文化が入り混じっていますね。
年によって日が変わる祝日がありますので、毎年チェックが必要です。
1月1日
正月
世界共通の年始。
2月16・17日
チャイニーズニューイヤー
旧暦の正月で、華人社会の正月。旧暦にもとづいて毎年変わる。
3月30日
グッドフライデー
キリスト教の復活祭を祝う週末の金曜日。
5月1日
レイバーデー
労働者の日。メーデーと一緒。
5月29日
べサックデー
お釈迦様の誕生を祝う仏教の祭日。日本では花祭りと呼ばれている。旧暦にもとづいて毎年変わる。
6月15日
ハリラヤプアサ
イスラム教の断食(ラマダン)明けを祝う祝日。イスラム暦にもとづいて毎年変わる。金、土、日曜日で3連休となる。
8月9日
ナショナルデー
シンガポールの独立記念日。
8月22日
ハリラヤハジ
メッカ巡礼を祝うイスラム教の祝日。イスラム暦にもとづいて毎年変わる。
11月6日
ディパバリ
ヒンズー教の伝説の光の祭典。ヒンズー暦にもとづいて毎年変わる。
12月25日
クリスマス
キリスト教の祭日。
中華系(華人)の祝日と冠婚葬祭
中華系の祝日は、なんといってもチャイニーズニューイヤーです。
街の飾り付けやバーゲンなども行われます。
日本の年末年始の雰囲気と似ていて、玄関の飾りやお年玉のような習慣もあります。
チャイニーズニューイヤー
旧暦によって毎年日付が変わります。
正月前夜は、一家が集まって食卓を囲み、正月期間中は親戚や友人宅を訪問します。
2個のマンダリンオレンジを持参し、訪問先の親戚や友人と交換し合うことで運気を回すことになるとのことです。
赤い小さな袋に、マンダリンオレンジを持っていく姿が見られます。
日本と同様に、お年玉(アンパオ)を渡す習慣があります。
大人から子どもだけでなく、既婚者から独身者へも渡します。
金額は偶数が良いとされています。
結婚式
伝統的な考え方では、結婚登録(日本の婚姻届)より、その後のお茶の儀式(ティーセレモニー)とウェディングディナー(日本の結婚披露宴に相当)を結婚した証として重視します。
服装は、日本の披露宴よりもカジュアルなもので良いとされています。
お葬式
お通夜の期間は、1、3、5、7日のいずれか(奇数)です。
通夜中は、通常は男性の親族が24時間交代で番をします。
喪服のような正装はありませんが、赤色や派手な服装は避けましょう。
会場を去るときには、「さようなら」というような言葉は禁句です。
軽く頭を下げるなどの身振りで示します。
香典は白い袋に入れて渡します。
マレー系(イスラム)の祝日と冠婚葬祭
マレー系の祝日も、みんなおしゃれをして家族や親戚を訪問します。
ハリラヤ・プアサ
イスラム暦第9番目の月、ラマダンは、イスラム教徒にとって最も神聖な断食月で、日の出から日の入りまで飲食ができません。
イスラム暦新年のハリラヤ・プアサが断食明けとなり、豪華な食事でお祝いします。
お呼ばれするときには、イスラム教で禁じられているアルコール類と豚肉製品の持ち込みは、絶対に避けましょう。
結婚式
重要視されるのは、日本の結納と式をミックスしたような婚姻式(契約)です。
宴席では、アルコール類は一切出ません。
女性の場合、露出の多い服装、全身白や全身黒の服装は避けた方が良いでしょう。
マレーの民族衣装やバティックと称される服装で出席するのが良いでしょう。
ご祝儀は、招待してくれた側(新郎または新婦)の両親(男性は父親に、女性は母親に)渡します。
お葬式
死亡診断書を病院から入手後、できるだけ早く土葬しなければなりません(夜遅くなった場合は翌日)。
したがって、お通夜はなく、自宅での葬儀がほとんどです。
露出の多い服装や派手な服装は避け、黒または白を基調とした服装が良いでしょう。
当日でなくても、死後7日間の間に親族を訪問すれば、葬儀に参加したのと同じ意味になります。
香典は、白い封筒に入れて喪主に渡します。
インド系(ヒンズー)の祝日と冠婚葬祭
インド系の祝日も、家族や親戚で祝います。
玄関に花を飾ったり、玄関の入り口にチョークのようなもので絵を書いたりします。
ディパバリ
ヒンズー教歴第7月の最初の日です。
1週間前から飲酒や肉食を控え、当日の朝は、オイルバスで身を清めて寺院にお参りし、午後は親戚や知人宅を訪問します。
お祝いは通常5日間続きますが、祝日としては1日だけです。
結婚式
重要視されるのは、日本の結納と式をミックスしたような婚姻式(契約)です。
服装は、サリーで出席している人が多いですが、外国人は地味すぎる服装でなければ良いでしょう。
ヒンドゥー結婚式で行われる7つのステップがある儀式を行います。
マントラを唱えたり、米を火にくべたり、火の回りを新郎新婦手をつないで回ったりなどの儀式が続き、それを終えると食事が始まります。
ビュッフェ式のこともあります。
その後は、写真を撮ったり、親族や友人たちと歓談したりして、自由解散のような形が多いようです。
お葬式
インド系のお葬式では、親族や近親者は白い服を着ることが多いようですが、参列者は普段通りの服装で構いません。
まとめ
シンガポールは、色々な意味を持つ祝日があってとても興味深いですね。
シンガポールの祝日は、旧暦やその国の暦によって、毎年祝日が変わりますので、チェックが必要です。
政府が毎年、正式な祝日を発表しています。
また、華人やマレー系、インド系の結婚式やお葬式の方法も様々です。
日本では、経験できない多彩な祝日を楽しみ、様々な行事に参加して理解を深めることができるといいですね。