医療については、どこにいても気になりますよね。
病気やケガをしても慌てないようにしておく必要があります。
いざというときに知っておきたいシンガポールの医療システムや、費用、保険、日系の病院についてをお話しましょう。
シンガポールの医療水準レベル
シンガポールの医療水準は、病院やクリニックによっては日本と同等レベルかそれ以上と言われています。
多くの医師達は、シンガポール大学の医学部を卒業後、イギリスやアメリカ等に留学し、専門の医師として必要な知識や技術を身につけています。
最新の医療機器の導入も積極的に行われ、電子カルテも導入されています。
日本語を話し日本人からの信頼も厚く、長期に渡って日本人の診療をしているシンガポール人医師もいます。
病院の種類
日本のように大学病院や市立総合病院などがあります。
また、各診療科のクリニックもたくさんあります。
シンガポールでは、総合診療医(General Practitioner)と専門医(Specialist)という種類に別れています。
日本では、はじめから皮膚科や外科などを受診しますが、シンガポールでは、総合診療医のところに行きます。
大抵の病気はここで治療可能ですが、専門医に診てもらう必要があると、専門医を紹介され受診します。
シンガポールにある日系クリニック
シンガポールには、たくさんの日系クリニックや日本語が通じるローカルクリニックがあります。
英語が得意な人でも、医療は日本語で受けたいという声が多く、様々な診療科の医師がいます。
ただ、入院治療となると、ローカルの医師に紹介して治療を委ねるシステムをとっている日系クリニックも多く、医療通訳がサポートすることがあります。
看護師や検査技師など、医師以外の日本人医療スタッフもクリニックによって勤務しています。
グリーンクリニック
https://www.japan-green.com.sg/about/general/
ラッフルズジャパニーズクリニック
https://www.rafflesj-clinic.com
ヘルスウェイジャパニーズメディカル
http://www.healthwaymedical.com/japanese/
ニホンプレミアムクリニック
http://www.nihonpremiumclinic.com
日本メディカルケアー
https://www.nipponmedicalcare.com.sg
シンガポール日本人会クリニック
http://www.japanese-clinic.com.sg
医療費
シンガポール国民以外は、かかった医療費を全額支払わなければなりません。
また、保険制度がないために自由診療となっており、診療費が統一されていません。
施設によって診察費などが様々です。
そのため、日本よりも治療にかかる費用が高額になる可能性があります。
支払い
診察費用や医療費の支払いは、多くのクリニックや病院では、現金の他、クレジットカードで支払うことが可能です。
入院や手術などは、デポジットを支払う必要があります。
保険でカバーできる場合は、キャッシュレスサービスを行っている施設もありますので、あらかじめ確認しておくと、高額な医療費を払わずに治療可能です。
手術や高額になる処置の場合は、おおよその見積もり額をあらかじめ患者さんに説明することも多いです。
保険
日本の海外旅行保険に加入する人、現地の保険に加入する人、会社の補助がある人など様々です。
医療費が高額になる可能性がありますので、何らかのサポートがあると安心です。
海外旅行保険
多くは妊娠や出産に伴うものはカバーされないことが多いです。
また、1つの病名で180日以上経過する場合はカバーできないなど、制約があるため確認が必要です。
現地の保険
まず総合診療医(General Practitioner)を受診します。
専門医(Specialist)に受診が必要な場合、この総合診療医に紹介状をかいてもらい、専門医を受診します。
その順番を間違うと保険が使えないシステムが導入されており、トラブルも発生していますので、注意が必要です。
日本の健康保険
日本の健康保険使用する場合、条件を満たせば海外療養費の請求ができることがありますので、確認しましょう。
次の項目で詳しくお話します。
しずれにしても日本に比べて、医療費が高額になる可能性があります。
薬や検査なども「必要ですか」「どうしますか」と医師に聞かれる場合もありますし、患者の方から「その薬はいりません」「多めに薬がほしい」などのリクエストが通る場合もあります。
不慮の事故や病気のために、何らかの医療保険に加入することをおすすめします。
海外療養費
短期間の滞在の方で、住民票が日本にあり、国民健康保険や社会保険の支払いをしている場合は、「海外療養費」という形で海外でも日本の保険が使えます。
医療費を一旦全額支払って、受診した医師に診断書や明細書を書いてもらいます。
その診断書と明細書、領収書、その他必要書類を国民健康保険窓口や社会保険窓口に提出すると健康保険が使えます。
この場合、日本で同じ医療を受けた場合の費用が計算され、実際にかかった費用と比較されます。
金額が低い方を基準にして、その7割が保険でカバーされ、3割が自己負担となります。
年齢によっては、2割負担の人もいます。
後日、7割に当たる金額が銀行に振り込まれるしくみです。
申請期限や必要書類がありますので、下記を参考にしてくださいね。
全国健康保険協会
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3120/r138
国民健康保険ガイド
http://www.kokuho.info/sikyuu-kaigai.htm
また、事情で指定の用紙が準備できずに診断書や明細書をもらえなかった場合、申請が難しくなります。
指定の形式でなくても、自分の名前と診断名、日付と医師の氏名がサインされた診断書、治療の明細書をもらっておくと代用できることがあります。
海外では、入院したり治療するとサマリーを書いてくれるところがありますので、それを診断書や、明細代わりに認めてもらえることもあります。
いずれにしても確認が必要です。
医薬品
日系のクリニックでは、日本から医薬品を輸入してクリニック内で処方しているところがあります。
使い慣れた薬だと安心しますね。
輸入品になりますので、その分割高になります。
また、日系の薬局も数か所あり、日本で市販されているうがい薬や湿布などを購入することができます。
シャンプーやスキンケア、生理用品なども日本のものが売っていますので、とても便利です。
予防接種
ワクチンは日本製ではありませんが、日本で接種できるものは普及しています。
子供用のものや大人向けのものもありますので、接種し忘れた人、数回接種するものがまだ終わっていない人は、医師に相談してシンガポールで接種することが可能です。
ただし、日本脳炎のワクチンは、日本から輸入しているのが現状ですので、どこのクリニックでもあるとは限りません。
まとめ
シンガポールの医療に関して、費用や保険、日系の病院などについてお話しました。
医療は日本語で受けたいと願う人も多いです。
シンガポールでは、近隣諸国に比べると日本人の医師が多くいますので安心ですね。
海外旅行保険などの医療保険は、使い慣れないものですが、自分を守ってくれるものです。
加入しておくと安心です。